わたしは和紙の「もけもけ」が好きです。
「耳」とも呼ばれますが、
「もけもけ」の方がお似合いかと。
この和紙は越前奉書紙(ほうしょし)という、
福井の貴重な手漉き和紙です。
人間国宝の岩野さんが熟練の技で作っておられます。
しかしこの愛らしい「もけもけ」、カットされる運命にあります。
なぜなら、見当(けんとう)にキッチリ和紙をセットするためです。
見当のおかげで何色版を重ねてもズレの無い、木版画(浮世絵)が仕上がるのです。
「見当違い」の語源にもなった見当。
ちなみに、版木は摺るまでデザインが反転していますよ。
ワンポイント講座でしたー。